特別コラム

Last Update2024.05.09

ワンクは20歳になります!

ワンク 20th Anniversary

2005年、ワンクは西日本シティ銀行「ALL IN ONE」カードのキャラクターとして誕生しました。「どこに行くにも、何をするにも、これ1枚で。」という商品コンセプトがひとのパートナーとして古くから愛されてきた犬の存在感に相通じること、そして「ALL IN ONE」の「ONE(ワン)」が鳴き声を連想させることから、犬をモチーフにしたキャラクター設計の企画がスタート。ワンクの名称は一般公募を行い、3000通以上の応募の中から選ばれました。
 デザインとアートディレクションを担当したデザイン集団GROOVISIONS代表伊藤弘さんがデザイン造形で重視したのは、老若男女が利用する金融機関のキャラクターとしてふさわしい明快さと信頼感でした。
 

GROOVISIONS 代表伊藤弘さん

銀行カードのキャラクターなので、あまり子どもっぽくならず、大人が持っても不自然ではない可愛さを狙いました。「黒」というモノトーンを使い、シンプルなフラットデザイン(立体感や質感のない平面的なデザイン処理)を採用したのもそうした理由からです。多くの方々に好きになってかわいがられてもらえるよう、特定の犬種に似せずにリアルではない「犬らしさ」を試行錯誤しました。実際に犬好きの人々にも意見を聞いたりしましたね。

 そんなワンクも2025年には人間ならば成人式を迎える20歳!この20年にわたってワンクを愛してくれた九州の方々にキャラクターとしての生命を吹き込んでいただいたことで、活動の場も広がっています。
 

ますます広がるワンクの世界

当初は「ALL IN ONE」カードのキャラクターだったワンクですが、その後、他のカードやカレンダー、LINEスタンプ、ポスター、動画、オリジナルグッズなどにも採用され、地域の方々から親しまれるキャラクターとして成長しました。10周年を迎えた2015年には晴れて西日本シティ銀行の企業キャラクターとして、お母さん(シロワンク)と子ども(ブチワンク)を加えたワンクファミリーも登場しました。

ワンクのキャラクターは私たちだけがつくっているのではなく、西日本シティ銀行の方々やワンクを愛してくれる九州のみなさんすべてがつくりあげた一つの世界観だと思っています。私たちが大切にしているのは「ワンク」そのものだけでなく、そのキャラクターがいる世界の居心地の良さです。
一般的に企業のイメージキャラクターの旬は、結構短いといわれています。でも、ワンクは20歳。ますます存在感と活躍の場を増していっていますね。
 そんな伊藤さんのワンクへのまなざしは、まるで生みの親の手元を離れて駆け回る我が子を微笑ましく見守っているようでした。

ワンク、九州を駆ける

ワンクは福岡をベースに九州全土を活動エリアとしています。それを象徴するのが2016年版からスタートした毎年恒例の「ワンクカレンダー」。九州全土・四季折々の風景の中をワンクが旅をするカラフルなビジュアルを毎年楽しみにしていただいている方も多いと思います。
10歳になったワンクが西日本シティ銀行の企業キャラクターとなった2015年、「ワンクmeets博多人形展~111匹のワンク~」を開催。地元の伝統工芸である博多人形の新しい展開、発展に寄与することを目的に、当行キャラクター「ワンク」をモチーフとした素焼きの博多人形に、地域の子どもたちや学生、当行行員、プロの博多人形師などが絵付けを行った111匹を一堂に集めた展示会で、立体映像を壁に投影する3Dプロジェクションマッピングによる絵付けを行うショーなど、最新技術と伝統工芸のコラボレーションも話題となりました。
 

ワンクmeets博多人形展~111匹のワンク~

2019年春からは、長崎電気軌道株式会社が運行する長崎路面電車にワンクファミリーのラッピング装飾を実施。長崎の風景、世界遺産や平和公園をワンクファミリーが紹介するカラフルかつポップなイラストが市内を走り回っています。

長崎の街を走るワンクのラッピング電車

ワンクが照らす未来

20歳を迎えるワンクは、未来の九州を照らすさまざまなプロジェクトに参画しています。
その一つである「ワンクぬりえコンテスト」。福岡県、長崎県の12歳以下の子どもを対象にしたこのコンテストは2019年秋に最初の募集以来、毎年多数の応募をいただき、力作揃いに審査員は口々に「選ぶのが難しい」と言います。
ワンクの生みの親であるGROOVISIONS代表 伊藤弘さんも特別審査員の一人です。

子どもたちの斬新な作品に毎年ドキッとさせられています。デザインのプロとして子どもたちの発想に教えられることも多く、むしろこちらが刺激をもらっています。

2021年の九州新幹線開業10周年の年には、九州旅客鉄道株式会社(JR九州)とLINE Fukuoka株式会社とともに、コロナ禍の九州に希望の光を灯し、明るい未来を自分たちの手で築いていく「輝け!みんなの九州プロジェクト」を実施。九州の皆さまの「願いごと」を募集し、一夜限りの「流れ星新幹線」を走らせました。 同じ2021年5月にスタートした「ワンクのSDGsプロジェクト」は、西日本シティ銀行のSDGsへの取組みの一環として、「ワンク」の使用許諾料を社会福祉団体等に寄付する事業。暮らしを楽しくするワンクグッズの製造・販売、購入を通じて、より良い社会づくりや経済活性化に貢献することを目的とした仕組みを構築しました。

 企業のイメージキャラクターというものは、その組織のサービスや活動が生み出す、目に見えにくい価値を、たくさんの方々にわかりやすく、また親しみやすくお伝えする役割を担っています。
ワンク自身が持って生まれた明快な造形の力、デザインの強さ、ブレない軸があるから、西日本シティ銀行の方々はじめ、九州全域でワンクにかかわってきた多様な企業・団体の方々のコラボレーションを、ワンクとそのファミリーはしっかり受け止めて形にし、発信をお手伝いできているのです。


 これからもワンクは九州の皆さんに愛されるパートナーとして、様々さまざまな機会に登場しますのでご期待ください!

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